『長門有希ちゃんの消失』 一巻 書評
『表紙・裏表紙』編
<今回の一言>

『長門さんは小さい方が可愛いし』 by朝倉涼子


 今回の一言は、第一話で思わず頷いてしまった一言です(笑)。
 さて、消失長門書きとしては、感想を書かなければならないだろうと(勝手に)思っていた『長門有希ちゃんの消失』の感想を、今日からちまちまとしたペースで書いていこうと思っています。
 ネタばれ満載。
 すでに本編を読んだ人対象の感想なので、本編を未読の方は絶対に見ないように!
 見てから文句言われても困ります。
 なお、まだ読んでいない人には、この言葉を贈りましょう。



―未開の地に足を踏み入れるのに勇気は必要ない。必要なのは『勢いとノリ』である―
                                            by誰でもないよ、私だよ。



 さて、冗談はさておき……。
 まずはコミックスの表紙や裏表紙、帯とかから感想を書いていきましょう。
 そこからかよ、というツッコミの声が聞こえてきそうな気がしますが、そこからです。
 なお、帯などは多少時期に寄って内容が異なることもあるかもしれませんが、自分が持っているものを基準にして感想を書いていますのであしからず。

 まずは表紙から。
 本を抱えた眼鏡長門が可愛いですね。やっぱり長門と言えば本、それも、この表紙のように大事そうに抱えているのが似合います。
 なんというか、どことなく上目遣いになっているのもポイントですね。長門は背が低いようなので、キョンや他のキャラを相手にしていると必ずこのような上目遣いの視線となるわけです。おずおず、と相手の様子を伺うようにして近づいてくる小動物のような動きが可愛いと思われます。
 この表紙では消失長門らしいというべきか、少しだけ赤面しています。消失ならでは、というべきか……原作の長門はポーカーフェイスですからね。
 うん、やはり消失長門はいいものだなあ、と再確認しました。

 さて、続いて裏表紙。
 長門、朝倉、キョンの三人が鍋を囲んでいることから、どうやら長門宅で食事を摂っている風景(※1)のようです。朝倉がキョンに鍋の中身をお椀によそってあげていて、なんだか本当に朝倉はいいお嫁さん(むしろ妻?)になりそうなことを感じさせる一コマです。
 しかし、人が食べる物を自分で使う箸でよそうのは、朝倉さん、それはどうなのか……と、一瞬思いましたがよくよく見ると朝倉さんが使っているのは菜箸のようですね。芸が細かいぷちさん。さらによく見てみるとちゃんと鍋の中身はおでん(のように見えます)になっていますし、素晴らしいですね(※2)。消失ファンにはこの絵だけでも溜まりません。

 絵の感想はこれくらいにして……裏表紙には内容の紹介文があります。この紹介文で、個人的に「〜長門有希は(中略)。親友の朝倉涼子の〜」と書かれていることに微笑ましいものを感じたのですが、いかがでしょう?
 長門と朝倉が『親友』って、そのように書くのが二次創作でも自然な流れですが、公式のスピンオフ作品で『親友』と書かれたことは感慨深いというか、感無量と言うか、嬉しい気分にさせれくれると思うのです。……私だけでしょうか……?

 他にも「消失長門」(※3)とか「ラブコメディ」とか、見て読んでニヤニヤが止まらない表現が使われていてグーです。
 この紹介文を見る限りでは原作を知らない人でも楽しめる話になっている……のでしょうか。バックボーンがわからないとちんぷんかんぷんのような気もしますが、原作を知る者には原作を知らない者の感覚がわからないのでなんとも言えません。
 実際、『長門有希ちゃんの消失』からハルヒの世界に入った人の話を聴いてみたいところです。

 続いて帯やその他の……と思いましたが、だいぶ長くなってしまったので今回はこの辺で切ります。続きはすぐアップしたいと思います。
 しかし……表紙と裏表紙だけでこんなに感想を書いてどうするつもりなんでしょうね、私は……明らかに書き過ぎです(笑)。 

 一巻分の感想を書いている間に、二巻が出ちゃうんじゃないかと……いや、さすがにそれはないはずですが。
2011/09/11追記:『それはない』とか言っといて、三巻まで出ちゃいましたよ!(笑)


(消失ファンには言うに及ばない補足)
※1:原作小説『涼宮ハルヒの消失』にて、長門宅に招かれたキョンが朝倉涼子が長門有希のために作ってきた晩御飯をごちそうになるシーンがある。
※2:上記補足のシーンにて、朝倉涼子が作ってきた料理が「おでん」。
※3:「消失長門」とは「原作小説『涼宮ハルヒの消失』にて、改変された世界における長門有希」を指す言葉。別名「消失版長門」「アナザー長門」「偽長門」など。


『長門有希ちゃんの消失』書評 『帯・折り返し・カバー裏』編 に続く
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